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ふゆみずたんぼ
ふゆみずたんぼは、冬の田んぼに水を張っておくことを言います。
冬期湛水(とうきたんすい)ですね。
日本の多くの地域では今のところ、
水の管理が地域で行われているために
1枚の田んぼだけ冬に水を入れることができないところが少なくありません。
冬の田んぼはカラカラ。
かつて湿地だったところも田んぼとして開墾され
それが冬の間は砂漠のような土地になっているのです。
この100年ほどのうちに、国内では61%もの湿地が失われたといわれています。
かつて湿地で繁栄していた生き物たちの多くが住処を失ったということです。
そこで、この湿地の環境を、田んぼという場所を使って再現することで
豊かな生き物たちの住処を確保しようという目的でもありました。
実際に田んぼに水を張ってみると、まず、
冬に渡ってくる白鳥などの水鳥が多く集まりました。
冬に湿地が少なかった時、多くの鳥たちが残った湿地に大集合、
生息環境が悪くなっていました。
このことがトキやコウノトリの絶滅に拍車をかけた遠因でもあります。
一度に多くの鳥が押しかけることで、鳥による食害が出るなど
農業にとっても困った問題になっていました。
ふゆみずたんぼで湿地が増えたことで、冬の水鳥たちの住処が増えました。
鳥たちは分散してゆったりと暮らし、
食害などの問題も減りました。
鳥たちはリン酸分を多く含む糞を落としていきます。
また、水によって酵母菌や乳酸菌などの微生物たちも活性化しています。
このため、稲ワラなどの分解も早まり、
天然の肥料を蓄えた豊かな田んぼに変わって行きます。
春にはアミミドロなどの藻類が発生しやすくなり、抑草効果に繋がります。
藻類が増えると、それに伴って植物プランクトンが増えます。
すると動物プランクトンが増え、結果的に多くの生き物を養う力が田んぼについてきます。
ふゆみずたんぼには小さな生き物、イトミミズやカエル、クモなどがたくさんいます。
その小さな生き物たちが、草の種を地中に埋め、土を作り、
稲を食い散らす害虫をかたづけてくれます。
カドミウムは硫黄やリン酸とくっつくことで稲の根から吸収されにくくなります。
農業に大きな恩恵をもたらすものとして
ふゆみずたんぼが注目されているのはこうした理由からです。
土の力が強くなることで、水質を浄化する力も強くなります。
これは周辺の環境浄化にも繋がります。
1998年から、宮城県を発祥の地としてふゆみずたんぼという取り組みがスタートしました。
県内には伊豆沼や蕪栗沼など日本有数の渡り鳥の飛来地があります。
宮城県で始まったこの運動は、今や全国的な広がりを見せ始めています。
Posted by 1Hz研究会









